■ スパックエキスプレス お客様インタビュー ニュー新橋ビル管理組合

| 東京・新橋駅前に建つニュー新橋ビルでは、共用部の全面禁煙に踏み切って以降、増加する共用トイレ内での喫煙に悩んでいました。対策として、平成23年2月トイレ内に炎センサーを導入。オフィス階トイレでの喫煙は皆無になり、店舗階でも激減したといいます。同ビルに訪問し、導入効果についてお話しを伺いました。 |
 ニュー新橋ビル
― ニュー新橋ビルについて概要を教えてください
ニュー新橋ビルは、昭和46年2月に竣工した、店舗・オフィス・住居が入居する複合ビルです。地下4階地上11階建で、店舗は284区画、オフィス66区画、住居区画75区画を有しています。
このあたりは、戦後の闇市から出発した飲食街でしたが、東京都によって再開発と分譲が行われました。そのような経緯から、ニュー新橋ビルは300名を越える区分所有者がおり、管理組合による自主管理がなされています。
オープン当初は飲食店が多数を占めていましたが、ここ10年くらいはチケットショップが目立つようになりました。オフィス街に隣接した立地から、サラリーマンに求められるサービスが多く、ここにくれば何でもあるという場所になっているようです。
 赤丸が炎センサーFS-3100 1基で2つのブースを担当する
― スパックエキスプレス(以下スパック)に依頼したことはなんですか
スパックには、共用トイレ内での喫煙を防止するために、地下3階から地上9階までの共用トイレ内に炎センサー68基と受信装置など一式の設置を依頼しました。
炎センサーは、ライターの炎に含まれる紫外線を検知して作動します。検知した瞬間、「ここは禁煙になっております。おタバコはどうぞご遠慮ください」という警報音声と警報音が鳴り、トイレの入口に設置した警報表示灯が点滅します。
 炎センサー設置例
| トイレ利用者からのタバコに対する苦情と焼けこげ跡に困っていた |
― 炎センサーを設置した理由を教えてください
2つの点で困っていました。これらは平成18年からトイレを洋式に順次改装した後で顕著になりました。 1点は主に店舗階入居者からの苦情です。「トイレ内が煙くて入れない」「洋服や髪にタバコのにおいが付くのでなんとかして欲しい」という声で、徐々に大きくなっていました。
もう1点は、「トイレブースに焼けこげができる」「張り紙に火をつける」「棚の上に火を付けたままのタバコを放置する」などの被害が発生していたことです。
 被害の一部。
― 順にお尋ねします。まず、「トイレが煙い」という苦情が改装後に増えたということですが、トイレでの喫煙増加の経緯を教えてください。
そもそもということで少しさかのぼりますが、健康増進法25条に受動喫煙防止対策をとるよう定義されたことをうけて、平成17年に通路・階段・エレベーターホールなどの共用部を全面禁煙にしました。それまでは、エレベーターホールなど何カ所かに灰皿を置いて喫煙スペースを設けていましたが、受動喫煙の害が知られてきたことや、喫煙スペース近くの事務所に煙が流れ込むのでなんとかならないか、などの要望もあり、当時の管理組合理事長の音頭で共用部全面禁煙に踏みきりました。
 「よかれと思っての改装だったので 残念に思っていました」 総務部長 谷岡保彦氏 そして、平成21年には共用トイレの和式から洋式への全面改装が完了しました。トイレというのはオフィス選びの重要ポイントらしく、仲介を依頼している不動産屋さんから「トイレは専用か共用か、洋式か和式か、ウオシュレットの有無は」という問い合わせがあるくらいです。これで皆さんに気持ちよく使ってもらえるトイレになるだろうと喜んでいました。
改装は1階トイレから始め、2階、3階と順に上の階へ広げていきました。すると3階の女子トイレで「煙い」という苦情が出だしました。きれいになったトイレが混みがちなことと、どうしても店舗階は混みますので従業員や外部の方が3階に上がってくるようでした。「煙い」という苦情は、改装前より増えていきました。
― 焼けこげについてはどうですか
実は、改装前にも焼けこげの被害はありました。床がタイルであったこと、配管がむき出しの内装だったことなどから、目立っていなかったのです。
改装では、配管を覆って鞄を置けるようにしたり、石を使用して高級感を出したりしました。そこに火を付けたタバコを置くので茶色の跡が残ったり、ポスターに火を付けられたりということが目に付くようになりました。
この被害は特定の階だけではなく、全フロアでありました。難燃性の材料を使用しているので火災になることはないですが、焦げ跡部分だけの取り替えはできず、修繕費が嵩んでしまう点でも非常に困っていました。
入居者から寄せられる苦情にも困り果て、平成20年9月からは更なる対策の検討を開始しました。
※健康増進法 平成15年施行。第二十五条 受動喫煙の防止。
学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
| はっきりと喫えないことを知らしめることが重要〜炎センサー導入の経緯 |
 「啓蒙活動だけでは限界がありました」 管理課長 脇元洋一氏
― 対策の検討はどのように行いましたか
種々対策を講じてきましたが、タバコを喫えないとはっきりわかるような形にせざるを得ないだろうというところに行き着きました。
GMS(大規模小売店)やショッピングモールを見て回ったり、セキュリティショーへ行ったりして、情報収集を行いました。セキュリティーショーではT社のセンサーが使えそうだという感触を得ました。
しかし、我々には専門知識がなく、スパックがT社と取引があると言っていたので相談を持ちかけました。こちらの質問にはすべて答え、資料を作成してくれました。
音が出るもの、出ないもの、声が出るもの、出ないものなど選択肢がたくさんある中で、器材の選定を行い、予算の原案ができたのが平成21年の秋です。
理事会に禁煙対策の現状と予算原案を提出し、炎センサー設置の提案を行いました。
「センサーを取り付けることでお客様に失礼にならないか」「音が鳴ってしまったお客様は嫌な思いをするのではないか」とお客様への気遣いを中心にいろんな意見が出ましたが、
最終的に「トイレを使用するより多くの人にとっての気持ち良さを優先することがベスト」という結論に達し、予算が承認され、導入が決定しました。
| ライターの炎を検知した瞬間の警報音で行動を止めている〜センサー導入の効果 |
― 炎センサー設置後の状況はいかがですか
 「炎センサー設置」を告知するポスター
効果は抜群です。焼けこげなどの被害がなくなりましたし、喫煙の苦情もなくなって、大成功でした。
発報状況ですが、炎センサーの稼働開始後は毎月20件台です。
稼働開始の2月21日に誤報が7件ありました。静電気でも作動することがわかり、感度を半分に下げて以降、誤報はありません。
― 事務所階ではいかがですか
利用者がほぼ固定しているので、3月に1件あった以降は発生していません。2月に何回か警報音が鳴っているのを見ていますし、稼働前に各階で音を出して実験をしたのもセンサー設置の周知に貢献したようです。
― 店舗階はどうですか
店舗階はお客様の利用も多いですし、従業員の入れ替わりもあります。特に1階は公共トイレと同じで、トイレ使用の9割は外部の方です。駅に向かう人も立ち寄ります。発報も1階が一番多いですね。
ライターの炎を検知した瞬間に警報音が出て、その段階で行動を止めていますので、その効果が一番大きいですね。
― その警報音はどのくらいの大きさですか
音は小さく設定しています。「禁煙です」の音声と同時に警報音が出るので、それでびっくりしてやめるようです。本人に気付いてもらうのが目的で、周りの人たちが「なんだ、なんだ」と騒ぐようでもよくないので、音を小さくしています。
なお、事務所階と店舗階でも設定を変えています。
事務所階では周りの事務所に聞こえるようでは業務の妨げになりますし、本人もバツが悪いでしょうから音声を小さくし、廊下の受信機も音を出さずに光らせるだけの設定にしているところもあります。それらの細かい設定事項も管理組合の役員との話し合いの中で決めました。
― 入居者の感想はどうですか
入居者からは「もっと早く付けて欲しかった」という意見が多いです。当初、非常階段など他の場所での喫煙が増えるのではないかという懸念がありましたが、それはないようです。
| スパックにはこれまで鍵関係を依頼〜以前は鍵でも困っていました |
― スパックはどうやって知りましたか
平成14年頃、ピッキング被害が多発した頃に愛宕警察署で対策の為のセミナーがありました。そこで実演や対策の講師をしていたのがスパックの方でした。ビルのオーナーに、「防御にはここが重要です」と話しているのを聞きながら、「普通の鍵屋さんとは違う」と感じました。
― 「普通の鍵屋と違う」というのはどのような点でしょうか
鍵に対する知識が生半可ではありません。
ニュー新橋ビルは歴史の古いビルなので、建設当時の鍵がたくさん残っています。他の鍵屋さんで「これは無理です」と断られた鍵でも、スパックはなんとかしてくれるんです。
それは裏打ちする技術があるからだと思いますが、職人肌というかなんとか工夫してやってしまう。
工具もスゴイです。他の業者は持ってないような工具を持っていて、廃番になっている鍵や難しい鍵でもその日のうちに対応してくれます。
以前は鍵関係では5社と取引がありましたが、いろいろあって、今ではスパック1社にお任せしています。
― 差し支えなければ、その「いろいろ」を教えてください
以前、マスターキーのコピーが見つかり、マスターキーの更新工事を行いました。ビルの電気室や機械室なども開けられる鍵でした。
コピーが発見されたということは、どこまで出回っているかわからないということで、緊急工事を行いました。その時に指名した業者がスパックです。
スパックから、「マスターキーはビルの心臓部分が関わってきますので、単純な交換ではなく、キーシステムを考えて換えたらどうですか」とアイデアをいただき、システムを練り上げました。
鍵屋さんというと鍵だけかと思いますけれど、ビル管理ではセキュリティをどう組むのかというところまでを考えてくれる会社でないと依頼は難しいのです。
スパック1社になるまでは、鍵では困っていました。このビルは1社所有のビルではないので、何かを導入するときは官庁のように公募制を採りますが、こと鍵に関しては業者がバラバラだと整合性がとりにくくなります。
今では入居者にどこか紹介して欲しいと言われたら、組合としては「スパック」を紹介しています。
― 炎センサーの導入を検討しているビルになにかアドバイスがあればお聞かせください
同じような事象があるビルには、「取り付けることで、それらはほぼ解決します」と申し上げます。
トイレでタバコを吸われるのは嫌だと思っても、利用者同士では苦情を言いづらいこともあるでしょう。炎センサーのようなシステムを入れることで、事務所同士、従業員同士のタバコによる関係の悪化を防ぐことができます。
― スパックに対して今後の要望があればお聞かせください
炎センサー導入では、スパックとつきあいのあったことが助けになりました。
私どもでは公募制を採っているため、ご苦労をかけながら発注できないこともありました。それを考えると、お知恵を拝借するのに躊躇することもあります。レスポンスの速さや、頼れば深く調べてくれるきめ細かい対応と、セキュリティのことはそうそうどこにでも相談できることではないために、ついスパックさんを頼ってしまいます。今後ともよろしくお願いいたします。
 左から:弊社三宅、ニュー新橋ビル管理組合 谷岡氏、脇元氏、弊社荻野
※ 取材日時:2011年7月 事例インタビュー:取材屋
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